死亡事故の時効への注意点

1 亡くなられた日から3年間

交通事故の死亡事故に関して発生した損害賠償請求の権利は、一定の期間が経過すると、請求できなくなります。

民法の第724条には以下の規定があります。

「加害者またはその代理人が損害および加害者を知った時から3年」

多くの事案では、事故発生の翌日(通常事故当日は含みません)から3年間で時効となります。また、ひき逃げの事案のように加害者がわからない事案では、事故発生時より20年間を経過した時、原則として時効により請求できなくなります。

被害者が亡くなってしまった場合は、死亡した日から3年間となります。

つまり、死亡した日の翌日から3年間で損賠賠償請求の消滅時効となり、請求ができなくなります。

ただし、消滅時効を気にされて急いで示談をされることは避けるべきだと考えます。適切な賠償額を受け取るために、時効にならないような手続きがあります。

 

2 時効を防ぐ制度

消滅時効までに示談交渉が終わらないような場合は、消滅時効を延長することができます。これを法律的には、時効の中断といいます。

以下時効を中断するためのいくつかの方法をご説明します。

 

➀ ご遺族の「請求」による時効の中断の方法

  1. 催告という制度
    配達証明付き内容証明郵便で請求書を送るなどを催告といいます。
    裁判など法的な手続きによらないで請求する場合です。
    この請求により、時効の中断が一定期間認められます。
    ただし、内容証明郵便を発送しただけでは6ヵ月間のみ時効の完成が伸びるだけですので、6ヵ月以内に法的な手続きによる請求をする必要があります。
  2. 調停という制度
    裁判所の調停委員、裁判官の仲介により、話し合いで解決する調停という制度を利用する場合です。
    この調停の申立てにより、時効の中断が調停中は認められます。
    ただし、調停を取り下げたり、調停が合意にいたらず不成立となってしまった場合は、取り下げたり、不成立になった後、1か月以内に訴訟を提起しないと時効の中断の効力がなくなります。
    この点は、非常に注意が必要です。
  3. 訴訟提起という制度
    裁判所に対して損害賠償訴訟を提起する場合は、時効が中断されます。
    ただし、裁判の訴えが裁判所に却下されてしまったり、訴訟の提起を取り下げてしまった場合は、時効の中断の効力がなくなります。
    訴訟を提起する場合は、準備期間が一定程度必要ですので、時効が近付いている場合は、内容証明郵便を発送するなどして催告した後に訴訟を提起する場合もあります。
  4. 加害者の債務の承認という制度
    加害者側との話し合いにおいて、加害者が損害賠償請求権の存在を認めた場合は、時効が中断されます。
    (存在を認めた証拠として、加害者に書面で債務の承認をしてもらうか、損害賠償金の一部を支払ってもらうことで時効が中断されます)。
    加害者の任意保険会社が治療費を支払った場合は、損賠賠償金の一部の支払いと考えられますので、通常は、時効が中断されます。

消滅時効がいつから始まるか、時効の中断がなされているかなどは、損害賠償請求問題で争われることがあります。

消滅時効が成立してしまうと損害賠償請求ができなくなってしまうという状況になってしまいます。

消滅時効の中断しているかどうか、いつ時効となってしまうかなど、気になる点がございましたら、お気軽に当事務所にご相談いただけましたら幸いです。

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